サラヴァ「時空を超えた散歩、または出会い」~ピエール・バルーとブラジル音楽1969~2003~
このビデオに出会ったのはずいぶん前で、当時はビデオしかなく、なかなか入手できなかった記憶がある。
当時はレコード店の店長であったこともあり、雑誌「ラティーナ」がブラジル系のCDを取り扱っていたので、五反田にある小さな本社を訪れ契約した際に紹介されたのがきっかけだった。
この頃ジョアンジルベルトにもハマっていて、彼の出演しているビデオが1本だけあるという事で、こちらも入手した。動くジルベルトを見た時はとてつもない感動だった。
先日他界したバルーは「男と女」以降数枚のアルバムを持っていたが、こちらも入手の難しいレーベルだった。
ビデオはバルーがブラジルを訪れバーデン・パウエルを中心に様々なブラジルのミュージシャンに会ったりミュージックシーンを見聞きするといった内容で、ほぼドキュメントではあるが、そのフィルムの色も音もフランス人のフィルターを通していて、とてもセンスのある仕上がりになっている。
一番印象的だったのは、現地のオープンカフェ(パリのそれとは違う素朴なもの)みたいな所で、マリア・ベターニアがみんなと一緒に歌うシーン。マイクも何も無し、鼻歌のようにさり気なく唄う歌は、まさにボサノヴァそのもの。
ブラジル音楽、ボサノヴァが好きな人にはぜひ一度は見て欲しい映画。ボサノヴァ創世期の音楽に対する熱いムーヴメントが伝わってきます。
ビデオの詳細は下記を参照
内容紹介
まさに名作ドキュメンタリー!
ピエール・バルーが1969年にリオで撮影した伝説的ミュージシャン達の映像と、その後の出逢いを記録した感動のロード・ムーヴィー!
■1969年に若きピエールがリオで、バーデン・パウエルの協力の下に伝説的ミュージシャンたちとの出逢いを重ねながら、ブラジル音楽の深層に迫っていく作品。
出演はピシンギーニャ、ジョアン・ダ・バイアーナ、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ、マリア・ベターニア他。
■その後の様々なブラジル音楽との出逢い~バーデンの息子フィリップとの邂逅、あのワルテル・サレス監督(『セントラル・ステーション』『モーター・サイクル・ダイアリーズ』)と共に
リオのファベーラで出会う、アフロ・ブラジルのエキスのようなアダン、そして2年後のアダンとの再会と、アダンの曲を歌うサラヴァの新しい才能ビーア…。
過去と現在がつながる美しいブラジル音楽へのオマージュ!
■ピシンギーニャの貴重な演奏シーン、バールでのランチ中、ピエールにサンバの真髄を歌いながら教えるパウリーニョ・ダ・ヴィオラ、生々しいリオのファベーラでのアダン、
そしてピエール&バーデンが演奏する「サンバ・サラヴァ」。時代を越えて語り継がれ、胸が熱くなるシーン揃いです。
【収録予定内容】
[1969 Rio de Janeiro]
1.サンバ・サラヴァ/ピエール・バルー&バーデン・パウエル
2.息子/バーデン・パウエル
3.イエマンジャーの歌/バーデン・パウエル
4.ケケレケケ~ヤオー/ジョアン・ダ・バイアーナ
5.オ・セルマォン/バーデン・パウエル
6.コラサォン・ヴルガール/マリア・ベターニア&パウリーニョ・ダ・ヴィオラ
7.ホーザ・マリア/同
8.エスコーラのメドレー/パウリーニョ・ダ・ヴィオラ
9.詩人の涙/マリア・ベターニア&パウリーニョ・ダ・ヴィオラ
10.ベイビー/マリア・ベターニア
11.トロピカリア/同
12.フレヴォNo.1・ド・レシーフェ/同
13.さよならを言うために/同
14.ラメント/ピシンギーニャ、ジョアン・ダ・バイアーナ、バーデン・パウエル
15.フォルモーザ/バーダン・パウエル&マルシア
16.テンポ・ヂ・アモール/同
17.サンバ・サラヴァ/ピエール・バルー&バーデン・パウエル
[2003 Tokyo] フィリップ・パウエル
[1996 Rio de Janeiro] アダン・グザレバラダ
[1998 la suite]アダン、ビーア/愛の夜 他
内容(「キネマ旬報社」データベースより)