ジョアン・ジルベルト ”声とギター”

始めてジョアンを聴いたのは「Getz/Gilberto」だった。
「イパネマの娘」は当時すごくヒットしたが、印象に残ったのはアストラッド・ジルベルトで、ジョアンについては、それほど興味を引かれたわけではなかった。

数十年後、このアルバムを聴いてジョアンの唄の素晴らしさにやられました。
それまでに発表された全てのアルバムを買い、ほとんど出回っていなかった唯一のビデオ(イタリアで行われたブラジル音楽祭の中の一部)も見つけ、またまた彼の表現力にノックアウトされてしまいました。

2002年には、それまで1度も来日していなかったので、カーネギーで公演がある事を知り、ニューヨークに飛びました。素晴らしい演奏でまたまたクラクラ。
しかし日本での公演だったら、もっと素晴らしい聴衆がいるのになあと思っていたら数年後、ついに初来日。やはり日本のファンは素晴らしい!発した言葉は、最初の「こんばんわ」だけだったが、それだけでみんな大喜び。素晴らしい一夜でした。

通常の曲には1番、2番、3番といったように異なる歌詞がありますが、ボサノヴァでは1番しか歌詞がないような曲があります。このCDでもそうした曲がありますが、ジョアンは同じ歌詞を数回繰り返すたびに歌い方、アーキュレーションを大きく変えます。タイム間隔はまさに自由自在なのです。
これも堪らない魅力ですね。

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